催事

崎田峰彦氏記

天正の木舟大地震 性者慰霊祭行われる

天正の木舟大地震で亡くなった当時の木舟城主前田秀継を初め、城下町の犠性者慰霊祭が去る平成23年10月9日(日)木舟城跡で催された。慰霊祭は前田秀継の菩提寺、永伝寺住職 中澤光一禅師祭主のもと、木舟自治会や木舟城跡保存会等の協力によって厳かに執り行われた。祭主の中澤光一禅師のほか円通寺広瀬哲丈禅師など総勢八名の僧侶と地元民30数名の参列する中、中央には前田秀継夫妻の位牌を安置し、読経そして僧侶焼香、列席者の焼香と続き、往時の木舟城を偲びながら、参列者全員亡き犠牲者に祷りを捧げた。

当日は爽やかな秋風が漂ない、刈上げを終えた田畑が広がる中、往時の木舟城下を偲ぶには絶好の秋日和であった。参加したあるご高齢の方は、「木舟城跡で慰霊祭がこれまで何回か執り行われたが30数年ぶりのことだと思う。記憶では3回ぐらいかな。こうしたことも木舟のためにも良いのでは」と話し、木舟地域の末永い安寧を御祷りする機会となったといえよう。

 慰霊祭の後、木舟公民館において、円通寺住職、広瀬哲丈禅師による『城主前田秀継公と木舟城』と題して、30分程の講演会が行われた。講演の中で、禅師は宗教家としての立場から、武士と信仰宗教の深い繋がりを熱心に講演された。さらにその後、恒例の月見の宴が行われ、参加した人たちは、遠き古に思いを馳せながら酒を酌み交わし、宴は盛会裏に終了した。

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